性能を食いつぶす2つのロス
設備の7大ロスのうち、「チョコ停・空転ロス」と「速度低下ロス」は、設備総合効率の中の“性能稼働率”を下げる代表的なロスです。故障ほど目立たないため見逃されやすく、まとめると大きな損失になっている「隠れたロス」です。
用語の整理
- チョコ停(瞬間停止)
- ワークの引っかかり・センサー誤動作などで、数分以内に復帰できる短時間の停止。原因の特定が難しく、修理ではなく「ちょっと直して再起動」で済ませがち。
- 空転ロス
- 設備は動いているのに、ワークが供給されていないなどで“空運転”していて生産していない状態。
- 速度低下ロス
- 本来の設計速度(基準サイクルタイム)より遅い速度で運転していることによるロス。品質トラブルや過去のチョコ停を恐れて意図的に落としている場合も多い。
なぜ厄介なのか
- ●1回が短いので「止まっていた」という意識が残らず、記録されにくい
- ●原因がそのつど違うように見え、暫定処置(再起動)で終わってしまう
- ●「昔から少し遅い設定」が当たり前になり、本来の速度が忘れられている
- ●チョコ停を恐れて速度を落とす → 速度低下ロスに化けて見えなくなる
減らすための進め方
- ●発生のたびに「いつ・どこで・何をしたら止まったか」を簡単に記録し、層別する
- ●現象を「目で見て」確認できるようにし、PM分析やなぜなぜ分析で真因を追う
- ●搬送部・ガイド・センサーの清掃と微小欠陥(ガタ・汚れ・摩耗)の復元
- ●基準サイクルタイムを明確にし、速度を落としている理由を一つずつ潰して定格に戻す
注意
チョコ停を「再起動すれば動くから」と放置すると、いずれ大きな故障や品質不良につながります。短い停止こそ記録して原因を追うことが、設備の弱点をなくす近道です。
理解度チェック
確認クイズ
Q1.「チョコ停(瞬間停止)」の説明として正しいものはどれか。
Q2.チョコ停・空転ロスと速度低下ロスが直接下げる効率はどれか。
Q3.速度低下ロスへの対策として適切なものはどれか。