信頼性ブロック図(RBD)とは
システムを構成する要素を『機能がつながる順』にブロックで並べ、システム全体が機能する条件を表した図です。要素が『どれか1つでも壊れると全体が止まる』なら直列、『1つ生きていれば全体は動く(バックアップがある)』なら並列に描きます。各要素の信頼度(ある期間正常に動く確率 R)から、システム全体の信頼度を計算できます。
直列システムと並列システムの信頼度
■ 直列(全要素が必要):Rs = R1 × R2 × … × Rn → 要素を増やすほど信頼度は下がる(積なので)。 例:R1=0.9、R2=0.8 → Rs = 0.9 × 0.8 = 0.72 ■ 並列(どれか1つ動けばよい=冗長化):Rp = 1 −(1−R1)×(1−R2)× … ×(1−Rn) → 要素を増やすほど信頼度は上がる。 例:R1=0.9、R2=0.9 → Rp = 1 −(0.1 × 0.1)= 1 − 0.01 = 0.99 ■ 直並列の混合:部分ごとにまとめて、直列は積・並列は上式、を繰り返して全体を求める。
関連用語
- 信頼度 R
- ある使用条件・期間で、要素やシステムが故障せず機能を果たす確率(0〜1)。
- 不信頼度 F
- 故障する確率。F = 1 − R。
- 冗長化(並列化)
- 同じ機能の要素を複数用意し、1つ壊れても他で機能を維持する設計。信頼度を上げるが、コスト・スペースが増える。
- 待機冗長(スタンバイ)
- 予備機を普段は止めておき、主機が故障したら切り替えて起動する方式。常時並列より省エネだが切替の信頼性が課題。
現場での使いどころ
- ●ライン・装置のどこが『弱い直列要素』かを見える化し、重点保全・改良の対象を決める
- ●重要設備(冷却・安全装置・電源など)に並列冗長を入れて止まらないラインにする
- ●「直列が長いほど壊れやすい」を踏まえ、不要な機器・経路を減らしてシンプルにする(信頼性は単純さに宿る)
- ●FTA・FMEAと組み合わせ、どこを冗長化すれば最も効くかを定量的に判断する
間違えやすい点
直列はRもFも“足し算”ではありません。直列は信頼度Rの『積』、並列は不信頼度(1−R)の『積』を1から引く、です。並列にすると信頼度は必ず上がり、直列要素を増やすと必ず下がる、という向きを取り違えないこと。
理解度チェック
確認クイズ
Q1.信頼度0.9の要素を2つ直列に接続したシステムの信頼度は?
Q2.信頼度0.8の要素を2つ並列(冗長)に接続したシステムの信頼度は?
Q3.システムの信頼性に関する説明として正しいのは?