ライフサイクルコスト(LCC)とは
設備を「企画・設計 → 製作・据付(取得)→ 運転・保全(維持)→ 廃却」の全段階で発生する費用の総額をライフサイクルコスト(LCC)と呼びます。購入価格(イニシャルコスト)が安くても、故障が多くエネルギーを食う設備は維持費(ランニングコスト)が膨らみ、LCCで見ると割高になります。
LCCの構成
LCC = 初期投資費(取得コスト)+ 維持費(運用・保全コスト)+ 廃却費 ・初期投資費:設計、製作、輸送、据付、試運転 など ・維持費:エネルギー、保全(部品・工数)、修理、操業ロス、改造 など ・廃却費:撤去、処分、環境対策 など ※多くの設備で「維持費 > 初期投資費」になる。安物買いの銭失いに注意。
関連用語
- イニシャルコスト
- 設備を取得・据付するまでの初期費用。
- ランニングコスト
- 稼働後に継続的にかかる費用(エネルギー・保全・修理など)。
- MP(Maintenance Prevention)設計
- 保全予防。新設備の設計段階で、故障しにくく・保全しやすく・LCCが小さくなるよう作り込む活動。
- 初期流動管理(初期管理)
- 新製品・新設備の立上げ時に不具合を早期につぶし、垂直立上げを実現する管理活動。
LCCを下げる現場からの働きかけ
- ●MP情報の蓄積:「この機種は◯◯が壊れやすい」を記録し設計部門へフィードバック
- ●信頼性設計:故障モードを想定し、弱点部位を強化・冗長化
- ●保全性設計:点検・給油・部品交換が容易な構造(点検窓・モジュール化・工具レス化)
- ●省エネ設計:待機電力削減、インバータ化、断熱
- ●標準化:部品・潤滑剤の共通化で在庫と教育コストを削減
間違えやすい点
LCCは「購入価格」だけではありません。安い設備=LCCが低い、とは限らず、むしろ維持費が全体の大半を占めることが多い点に注意。MP設計は“設計段階”で行うもので、稼働後の改良保全(CM)とは時期が異なります。
理解度チェック
確認クイズ
Q1.ライフサイクルコスト(LCC)の説明として正しいのは?
Q2.MP設計(保全予防)が行われる段階は?
Q3.多くの設備でLCCの大きな割合を占めるのは一般にどれですか?