軸受(ベアリング)とは
軸受は、回転する軸を支え、摩擦を小さくしながら荷重を受ける機械要素です。モータ、ポンプ、コンベヤのローラなど、回転するところには必ず軸受が使われています。大きく「すべり軸受」と「ころがり軸受」の2種類があります。
2つの軸受の比較
- すべり軸受(メタル・ブッシュ)
- 軸と軸受面が油膜をはさんで“すべって”支える。構造が単純で大きな荷重・衝撃に強く静か。始動時の摩擦は大きめ。給油(油膜)の維持が命。
- ころがり軸受(玉軸受・ころ軸受)
- 内輪・外輪の間に玉やころ(ローラ)が入り、“ころがって”支える。摩擦が小さく始動が軽い。規格品で交換が容易。グリースまたは油で潤滑する。衝撃にやや弱い。
ころがり軸受が傷む主な原因
- ●潤滑不良 … グリース・油の不足、劣化、異種混入。発熱・焼き付きの最大原因。
- ●異物の侵入 … ゴミ・水・粉じんが入り、軌道面に傷(フレーキング)をつくる。シールの劣化に注意。
- ●取り付け不良 … こじり入れ、ハンマで内輪以外を叩く、芯ずれ(ミスアライメント)、過大なはめあい。
- ●過大な荷重・振動 … 設計を超える荷重、ベルトの張りすぎ、共振など。
- ●電食 … 軸を通る電流で軌道面に細かい凹凸ができる(インバータ駆動などで発生)。
日常点検のポイント(五感点検)
- ●音 … 「ゴロゴロ」「キーン」など異音がないか(聴診棒・ドライバの柄を当てて聞く)
- ●熱 … ハウジングが手で触れないほど熱くないか(温度ラベルの併用)
- ●振動 … いつもより振れていないか、ガタはないか
- ●漏れ・汚れ … グリースの漏れ出し、変色、シール周りの汚れ
注意
ころがり軸受を取り付けるとき、外輪を圧入したい場面で内輪側をハンマで叩くと、玉・ころと軌道面に打痕(圧痕)がつき早期破損します。力をかける側(はめあいのきつい側)から、専用工具やスリーブを使って真っ直ぐ入れます。グリースは入れすぎても発熱の原因になります。
理解度チェック
確認クイズ
Q1.「すべり軸受」と「ころがり軸受」の説明として正しいものはどれか。
Q2.ころがり軸受の早期破損の最大の原因とされるものはどれか。
Q3.ころがり軸受の取り付けで誤っているものはどれか。